【原点回帰】
ちょっと前になりますが、
全日本水墨画秀作展の授賞式に出席してまいりました。 ありがたいことに今回は若い世代の受賞も多く、華やかな会になりましたが、 日本では絵画というと、どうも定年後の手習いというイメージが強いようで、 水墨画の世界はかなり顕著に高齢化が進んでいます。 今回も全国から水墨画の先生方がお集りいただきましたが、 若い世代に普及できない、若手が育たないという課題は、どの先生も抱えているようです。 定年後の腕や手の動きが固くなってからスタートするのでは、 頭も柔らくが発想も豊かで柔軟な若い世代とは格段に違いますからね。 そういった背景もあって懇親会では一部の先生から 「マスコミが報じてくれない」 という愚痴なども飛び出たりしました。 日本の芸術の根源である墨、水墨にもっと注目して欲しいというお気持ちは分かります。 ものすごく。シビアに。 でも、私はどうも「~してくれない」という言葉が苦手でして。 「~してくれない」なら「~させる努力をすればいい」という考えです。 それが徒労に終わろうとも、他人にとやかく批難や揶揄をされようとも。 自分の行きたい方角に向かせる努力を惜しまない、 常にそういう姿勢でありたいと思っているのです。 水墨の魅力が伝わらないのは、マスコミが報道してくれないだけでなく、 私たちの発信にも工夫が必要なのだと思っています。 それは各々の先生も方法論をお考えになっていると思いますが、 できたら独りよがりにならず、先生方と横の連携を深めて、詰めて、 水墨画の世代も国境も越えた真の普及を考えていけたらと思っているのです。 今、私が継続してできることは水墨画体験授業のボランティアです。 すでに千代田区の小学校では数回行っているのですが、 6年生の歴史の授業の室町時代の文化、雪舟のくだりのあたりで 多くの学校でぜひ水墨画体験を授業に絡ませていただけたらと思っています。 水墨画体験授業は、私 樋口鳳香がボランティアで参りますので、
ご興味のある学校関係者の方はぜひお気軽にお問合せください。 小学校に限らず、団体のイベントなどにも出張いたします。 案外ざっくばらんな人間なので、企画の段階からでも、 実現できるか分からなくても構わないのでお気軽にお問い合せください。 追伸: 「インディアンインク・アートセラピー」と 「水墨で美人画(人物画)を描こう」は、 Aroma & Art まほうの森にて 水墨画体験講座としていつでもお受けいただけます。 アートは集中力と根気を養います。 厚生労働大臣賞受賞の樋口鳳香が丁寧にご指導しますし、 小学生からお受けいただけますので、親子でもぜひどうぞ。