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『会えること』と『会えないこと』のあわい~文学柔夜話

コロナ禍で突然にあらゆるイベントが中止せざるを得なくなったのが2020年4月頃。


それまで言霊を授かりにちょくちょく出かけていた小説家たちの講演会もプツリと開催されなくなり


気づけば4年近くが経過していました。


先日、不定期だけど迷わない内に開催されていた講演会がようやく再開となり、


4年半ぶりに代官山の本の森に伺ってきました。





登壇される方、出版社の方、会場に熱を抱いて集まった方々


きっと皆さん互いを詳しく知らなくても、


4年半前にも空間を共有した人たちではないかしら。


野見山暁治さんや、長島良三さんや、古井由吉さんや


この空白の時間に旅立った人の話にも少し触れて、


もうここにいないことを実感したり


会えなくても、その人の仕事や言葉が残っていて、


会うことと、会わないことのあわいについて考えさせられたりしました。


ユーモアのエッセンスもあり、ほのぼのと穏やかで静かな時間でした。








There’s someone here, one who’s nowhere

いないはずの人がここにいるみたい



I feel it in my breast and with every breath

息をするたびにぬくもりを感じる



と歌い始める『All the same』は、好きなドラマの挿入歌でした。







残された言葉やその仕事を通して、伝わるものは、あり


100年前の誰かの声が作品を通して聞こえてくるような気がしたりするのは


よくあることです。


でもやはり同じ時間軸にいるなら、会える時に会える人に会いたい。


この刹那は常に過去の時間となるので、命の炎が燃えている間は


大切に情熱を注ぎたいと思うのでした。





というわけで、


今年もあとひと月となりました。


どうぞ皆さま、豊かな毎日を。

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