【薄墨の滲みと和紙と、余白と、墨美神®︎】
昭和初期の #新版画 とのコラボ展示
『ネオジャポネズリー・当世美人画揃い』は18日まで開催です。
今回、樋口鳳香は、
支持体に麻紙を使って、墨美神®︎『雪月花』の3作を展開しています。
選んだのは繊維の粗い手漉き麻紙。
薄手で繊維の絡みがランダムで
水を含ませた墨の滲む先がまったく計算できない和紙です。
和紙の繊維の広がりにまかせて、
経験値からある程度の滲みの予測を立てながら、
筆と墨を味方につけて一気に描いていきます。
実際にご覧頂ければわかると思いますが、
画面の6割ほどを占める余白部分は、生の和紙です。
麻の繊維の絡み合う様まで見て取れます。
水墨画は、いわゆる日本画のように下地処理をしないため
生の和紙と真っ向から向き合った薄墨の滲みの結果が仕上がりになっています。
以下、東の大観、西の栖鳳と呼ばれた #竹内栖鳳 も
絹に描くより、和紙に描くことを自分らしい表現ができると気に入っていたようです。
しかし注文は絹本が多かったため、
「世間の人々はわたしの画の味が解らないのかしら」
と嘆いていたと、息子である竹内逸が著書『栖鳳閑話』に残しています。
画像は、墨美神®︎『雪月花・十六夜』一部
3点を揃いで展示できるのは今回限りです。
3/8からの個展では、麻紙に描いた作品の軸装の発表はありませんので、
ぜひこの機会にご覧くださいませ。
【ネオジャポネズリー・当世美人画揃い】
2/18(土)まで開催・12:00~19:00(最終日17:00まで)
会場:ギャルリーラー(銀座1丁目奥野ビル6階)
〈選出作家〉
珠江
長嶋芙蓉
シロキ
サミイユ
TOHIONA
時田美鈴
〈出展新版画リスト〉
華麗純手摺本版画撰『名品おんな十二姿』より
『瞳』#小早川清
『舞』#木谷千種
『菖蒲』#紫雲
『東京驛』#山川秀峰
『長襦袢』#名取春仙
『舞妓』#山村耕花
『女優』#山中古洞
『木立の女』#橋口五葉
(作品提供 株式会社版三)
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