【2/10~ネオジャポネズリー・和紙の滲みと墨美神®︎】
2/10から開催の新版画とのコラボ企画
『ネオジャポネズリー・当世美人画揃い』
多色摺りでくっきり輪郭の立つ版画の対極にある作品を
墨美神®︎『雪月花』の3展開で発表することにしました。
支持体に選んだのはかなり手強い手漉き麻紙です。
薄手で繊維がランダム。滲みがまったく計算できません。
和紙の繊維にまかせて、
しかし経験値からある程度の予測を立てながら、
滲みを味方につけて一気に描いていきます。
以下は、東の大観、西の栖鳳と呼ばれた竹内栖鳳の言葉です。
絹より和紙を用いた方が佳い表現ができると思っていた栖鳳は、
絹本の依頼の方が多いことに疑問を感じていたそうです
「画家が紙に画を描く場合、滲むからと言ってをづをづしてあるやうでは、いけない。
画が仕上り、表具をして、ほっと味ひの出るやうな画を描くには、卑怯未練な氣持で渋滞していては駄目だ」
「紙だと言ふと、相手に氣骨があるものですから、
それをこなすこちらの描き方との対抗上、いろいろと面白いところが出来ます。
筆触濃淡などはどうしても紙に限ります。保存の上からも紙の方がよろしい。」
「とは言へ、紙の画は失敗が多くて、四枚でも五枚でもビイビイと引裂く。
それに製墨商への返答の場合とは反対に、その感興を翌日まで持ちこたへなければならない。
だから紙の水墨山水なんて、製造業の側から言ふと、不生産的のものである。
『なぜ世間の人々は絹!絹!と依頼するのか知ら・・。わたしの画の味が解らないのか知ら…』
父は時折、嘆息する。」
『栖鳳閑話』竹内逸著より抜粋
【ネオジャポネズリー・当世美人画揃い】
会期:2/10(金)~2/18(土) 12:00~19:00
会場:ギャルリーラー
(銀座1丁目奥野ビル6階)
〈選出作家〉
珠江
長嶋芙蓉
シロキ
サミイユ
TOHIONA
時田美鈴
〈出展新版画リスト〉
華麗純手摺本版画撰『名品おんな十二姿』より
『瞳』#小早川清
『舞』#木谷千種
『菖蒲』#紫雲
『東京驛』#山川秀峰
『長襦袢』#名取春仙
『舞妓』#山村耕花
『女優』#山中古洞
『木立の女』#橋口五葉
(作品提供 株式会社版三)
会期中、噺家・遊興亭福し満さんによるイベントもあります。
多くの方のご来場をお待ちしております
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