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【直木賞とアーティストステートメント】

いよいよ明日は今年最初の企画展『春はやて』の搬入日です。


初めての画廊ということもあって、緊張を抱いて内圧が高まっています。


ギリギリまで創作漬でボヤボヤしていては良くないと思って、


今日は普段より早めに筆を置きました。いつもは深夜になります。



話がぐるっと180°変わるようですが、


先日直木賞の発表があり、速報を見て思わず声を上げるほどびっくりしました。


そこには数年前に創作について語り合った方のお名前があったからです。


関西の方なので、私の関西での展覧会の話題がきっかけだったと朧に記憶しています。


結局展覧会にいらっしゃることはなかったのですが、


華々しい作家デビューに合わせたサイン会で上京されて、すこしお話する機会が持てました。


その時の会話をよく記憶しています。


『樋口さんは(小説は)何を書いているのですか?この先なにを書きたいとお考えですか?』


私はその時、うまくお返事できなかったと思います。


水墨画で厚生労働大臣賞、小説ではちよだ文学賞を受賞した頃でしたが、


私にはまだ何も見えていなかったのです。


しかしその方は、その時既に直木賞を視野に入れて


「ストーリー性のある時代小説を書く」とお決めになっていたようでした。


もちろん既に出版社とタッグを組んでいたので、企画が立ち上がっている強さを感じました。



昨今、絵描きにも『アーティストステートメント』なるものが求められるようになりました。


ステートメント、宣言、ですね。


『私はこういう考えを持った人です。こういう活動をしています。これからこういうことをやっていきます』


と、プロの作家として公にすることです。


なんとなく好きなものを描いている、私の中の神様の言う通り、


では趣味の範囲でしかない、ということですね。


水墨画で美人画を描くようになって、もう16年が過ぎましたが、


墨美神®の商標登録が通って、遅れ馳せながら私もやっと自分の歩むべき道が見えて来たようです。



まとまりのない文章になりましたが、すべての始まりの緊張を忘れず、


これからは作家然としてさらに背筋を伸ばして行きたいと存じます。


どうぞ今後とも墨美神ともども樋口鳳香をよろしくお願い致します。



末筆になりましたが、今村翔吾さん、直木賞受賞おめでとうございます。



『春はやて』は明後日25日(火)から開催です。


春の息吹を連れてお待ちしております✨






画像は第10回ちよだ文学賞




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